歴史を振り返ると面白い法律が出てきます。
通称:少額通貨整理法
正式名称は小額通貨の整理及び支払金の端数計算に関する法律。
1953年7月15日に公布され、現在では廃止されている法律です。
戦後の急激なインフレによって、1円未満の通貨が使われなくなった。
それまでは使用されていた、銭・厘単位(1円未満)の全ての通貨(硬貨・紙幣)及び1円硬
貨を現在のアルミ製で鋳造するためにそれまで流通していた一円黄銅貨の通用を禁止。
驚くことにこの時まで江戸時代に鋳造された寛永通宝、文久永宝が使えていました。
寛永通宝の銅1文銭は1厘、真鍮4文銭は2厘、文久永宝1厘5毛でした。
明治5年の木村屋のあんパンは5厘、寛永通宝5枚
昭和15年 〃 5銭、 〃 50枚
昭和25年 〃 10円 〃 1万枚
昭和15年、寛永通宝50枚であんパンを買いに行く、無い事は無いですが
さすがに昭和25年1万枚は無いですね!
この法律によって、これら少額通貨は1954年以降、通貨としての効力を失いました。
そして1954年1月4日から同年6月20日までこれらの少額通貨は、1円以上の通貨と
引き換えらました。
1円未満50銭以上は1円で処理されました。
寛永通宝なんかは何枚世に中にあるのかは解りませんが、小額紙幣は未回収のものが出て、
その金額は政府の歳入となりました。
戦後の混乱期、こんな事があったんですね!
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