こういう仕事をしていると休眠抵当権と言うものを目にします。
明治、大正、昭和の初期、数十円、数百円の債権による抵当権が設定されている。
売買や相続のタイミングで登記簿を取り寄せて初めてその存在が明らかになる。
借金していたら、その取り立てにあい、嫌でもその存在は認識されます。
抵当権はその債権に付従するものなので債権が返済されれば消滅します。
返済時に抵当権者と協力して、抵当権登記を抹消しておけば問題なのですが
抹消にはお金がかかります。
司法書士さんに払うお金が必要です。
抵当権登記がされていても債権が消滅し、督促も無く、その不動産を使うのに何の支
障もありません。
抵当権自体は消滅しているので、抹消登記は簡単だろう。
そう思うかもしれませんが、相手が銀行なら合併等で抵当権者が特定でき
抵当権解除証書と委任状を発行してもらい解除申請が出来ます。
やっかいなのが個人の場合。
相続人等が明らかな場合は良いのですが、行方不明の場合があります。
弁済証書を保存していれば、不動産所有者が単独で抹消登記できますが
たいがいはそんなもんは残っていません。
債権・利息・損害金が数千円ですむのなら弁済供託して抹消
額が大きい場合は除権決定や判決による抹消になります。
また、抵当権者が行方不明であることの証明も必要です。
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